フェミニンゾーンケア

女性のライフステージと膣内のpH値

思春期、月経、妊娠、そして閉経。ライフステージに合わせて、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンの量は変化します。それが膣内のpH値を変動させ、酸性の皮脂膜の働きを弱め、感染症にかかりやすい状態をつくることがあります。女性のそれぞれのライフステージに注目して、適切なお手入れを始めるタイミングを知りましょう。

女性ホルモン
母親由来
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
膣内のpH値
酸性
女性ホルモン
低い
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
膣内のpH値
中性(pH7)
女性ホルモン
低い
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
膣内のpH値
中性(pH7)~アルカリ性
女性ホルモン
不安定
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
増加
膣内のpH値
酸性(pH4-4.5)
女性ホルモン
変動
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
不安定
膣内のpH値
不安定
女性ホルモン
増加
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
増加
膣内のpH値
酸性(pH4-4.5)
女性ホルモン
変動
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
不安定
膣内のpH値
不安定
女性ホルモン
徐々に減少
膣内乳酸菌(良性菌)レベル
徐々に減少
膣内のpH値
中性(pH7)に近づく

誕生時

膣内では良性の細菌である乳酸菌が優勢です。この良性な乳酸菌のレベルは一般に母親のエストロゲンの影響を受けます。この段階では膣内のpH値は低く酸性環境が保たれています。

思春期

初潮と呼ばれる最初の月経からエストロゲンの量が増え、良性の細菌である乳酸菌のレベルが高まります。膣内に乳酸が豊富に分泌され、pH値も低く酸性環境になるため、病原性細菌の侵入を防ぐ皮脂膜が形成されます。

月経と妊娠

女性ホルモンのレベルが変動して、膣内のpHバランスが崩れます。それが膣内の自然な酸性環境に影響を与え、雑菌が繁殖しやすくなります。

閉経

自然に分泌される膣内分泌物が減少するため、多くの人に膣の乾燥が見られます。ホルモンが減少することで乳酸菌および乳酸のレベルが低下、その結果、膣内のpHが上昇、アルカリ性に偏りやすくなります。そのために膣内で酸性の防御層が著しく弱まり、有害なものから攻撃を受けやすくなります。

出典:
  • Brabin L et al: Factors affecting vaginal pH levels among female adolescents attending genitominary medicine clinics(泌尿生殖器クリニックに通院する思春期女性の膣pHレベルに影響を及ぼす要因). Sexually Transmitted Infections(性感染) 2005: 81: 483-487.
  • Kaufmann HR, Faro S: Benign Diseases of the vulva and the vagina(陰部および膣の良性疾患), 4th edition, Mosby 1994: 361.